前回に続き、人からよく聞かれる質問シリーズです。


とてもよく問われる質問があります。

それは、



「なぜ造園なの? 」



確かに10年前には全く想像していなかったことです。


こういう質問を受けるたびに、ふと思うのです。


「あれ?10年前の私って、なにしてたっけなぁ?」





10年前の私、実はアフリカにおりました。


ブルキナ・ファソという、 
アフリカの西に位置する小さな内陸国 。`


サハラ砂漠に接するこの国は


北部は赤土だらけの乾燥した地域ですが↓





南部は緑の豊かな地域が広がっています。↓

(@ http://www.orangesmile.com/guide-touristique/burkina-faso-bf/ )



世界で最も貧しい国の一つですが、ブルキナ人のおおらかなで、大変親切にしていただきました。

いい仲間がたくさんできました。↓

職場の仲間






当時環境問題に関心があった私は、砂漠化問題に取り組むために、 植林プロジェクトに携わっていました。

砂漠化最前線の国、ブルキナファソ。

最初は使命感いっぱいで働いていました。

ただ3年目を過ぎたあたりから、 少し疲れを感じ始めていました。 


それは、    国際協力自体への疲れ   です。




貧しい国を助けることは大事なこと。

でも援助をすればするほど、貧しい人々が援助漬けになってしまう、という状況が少なからずありました。

喜んでもらえるはずの援助。


しかし、実際はブルキナの人たちの積極性を奪っている可能性があることを知り、私は今まで自分がしてきた活動が本当に正しかったのか、
正直わからなくなっていました。




もちろん、全ての援助がそうでありません。私の力不足は大いにあったことは否めせん。

仕事へのやる気はどんどんなくなり、希望が持てない日々 を送っていました。





そんなある日、 私の人生を大きく変える出会いがあります。

フランス人の庭師との出会いです。 


数年前からブルキナファソで庭づくりをしているというこの庭師は、

赤土の乾いた 敷地に木を植えて、緑を増やし 、 色とりどりの花で溢れるお庭を創っていました。


彼のお庭は、住人の心に安らぎを与え、

庭で家族団らんで食事したり、灼熱の日中に木陰でお昼寝できたりと、住人の暮らしを一変させていました。

こんな場面を何度もみているうちに、ふとひらめいたのです。



「お庭っっ これだ! お庭でブルキナが救えるんじゃない?」



お庭にはたくさんメリットがありました。

まず、庭に緑を増やすことで、住人の暮らしが快適になり心が豊かになります。

住宅の庭園が増えると、街全体が緑豊かな場所になっていきます。

しかも、庭園づくりが盛んになり新たな産業へと発展すると、雇用が生まれ援助に依存しない社会づくりができるようになります。



私の胸は高鳴りました。

当時、ブルキナファソでは造園業界が徐々に出来始めおり、フランス人の他に 、ブルキナ人の庭師や造園家も数人活躍していました。 

それ以来 、庭師や造園家を見つけては積極的に会いに行きました。




しかし、動き出して間もなく、私はすぐに大きな問題に直面してしまいました。 

それは、《貧富の問題》。

やはりお庭は《富》のステータス。

自宅に庭を作れるのは、裕福な人たちに限られてしまいます。 

ブルキナの裕福層の流行りは、プール付きで青々と茂った芝を使った欧米スタイルの庭園。

私の出会った造園家の全てが、これらのお金持ちをターゲットに仕事をしていたのです。




実はこの芝、結構くせ者なのです。

というのは、水を大量に必要とするから。

砂漠化が進む国々では水は大変貴重なもの。

裕福でもこういうお庭ばかり創っていると、アフリカの環境問題は悪化するばかりです。

芝庭だけでは良くないのは、 火を見るよりも明らかでした。



「環境問題が改善できて、貧富の差に関係なく、住民みんなの人の心を豊かにできる方法はないだろうか?」



自問自答する日々の中、 全く答えがみつからず、徐々にやる気が萎えきました。

こうなると、どんどんネガティブモードに突入。


「こんなことしていてもどうしようもない。日本に帰って、就職して、また一からやり直そうかなぁ。。。」




そう思い始めていたそんなある日、またもや人生を変える大きな出会いが私を救ってくれました。

この出会いが、私を造園へと導いてくれることとなったのです。





それは、


一つの公園との出会い。




悶々とした日々を送っていたある日、無性に散歩をしたくなりました。

当時住んでいた首都ワガドゥグは、 未舗装の道路が多く、街は排気ガスと埃が充満し、 気軽に歩ける場所はほとんどありませんでした。

そこで私はバイクを走らせ、ゆっくり歩ける場所を探し始めました。



探すこと30分、偶然、大きな湖と林が生い茂る一角を見つけました。


バイクから降り、入り口らしきところに近づいてみると、 園路が林の奥へと続いています。


「お。中に入れるんだ。どこに、つながってるんだろ。。。。 」


雑木林の中に続く道。


先の見えない園路をみていると、ちょっとワクワクしました。


「タータラター タララー🎶」


頭の中でインディージョーンズのBGMが 流れ始めます。




「これ入って、帰ってこれなかったらどうしよう。。。。

でも気になる。。。

ん〜。。。

ま、いいっか。入ってみてから考えよう。」




好奇心に負け、怖さも忘れて、 一歩一歩奥へと入って行きました。







そこには、西アフリカ固有の自然の風景が広がっていました。


徐々に街の雑踏が消え、森の中に溶け込んでゆきます。


ベンチや手作りの木の彫刻が所々に設置され、丁寧に管理されているのが伺えました。


しばらく木々のトンネルを歩くと、突然目の前が開け、大きな湖がバーンと出現!




「うわぁ、すごーい!! きれいだなぁ〜 。。。。」




大きな夕日が水面にキラキラ反射する景色の美しさに、時間を忘れてずっと見入っていました。



悶々とした気持ちは、完全にどこかに吹っ飛んでいました。


そしてふと気づいたのです。



「あ、そっか。これだ。公園だ。公園だったら、貧富に関係なくみんなくつろげる場所ができる。

おまけに環境に優しい緑化もできる。一石三鳥じゃん! 」



目の前がパーっと開けました。



「造園に道に進もう!」



と心に決めた瞬間でした。




今思うと、この公園との出会いがなければ、私の人生は大きく違っていただろう、と思います。

ただ不思議なことに、これがどこだったの、ほとんど記憶がなく思い出せません。




「夢だったのかなぁ」



とさえ思うほど。



いろいろ探してみてわかったのが、都市公園のバングル-ウェオゴ公園 だった可能性が高い、ということだけです。

こんな感じのイメージです↓

(@ http://lefasonet.fr



こちらにたくさん写真が掲載されています。↓
https://www.tripadvisor.com/LocationPhotoDirectLink-g293769-d6692219-i175356163-Parc_Urbain_Bangr_Weoogo-Ouagadougou_Centre_Region.html




ただ、あまり特定しなくてもいいかな、という気もしています。

大切なのは、


公園の素晴らしさに気づけたこと


そして


造園の道進む決心ができたこと


そう思っています。




日本にも、素敵な公園がたっくさんあります。

もしかすると、お子さんをお持ちでない方や若い方には
あまり馴染みのない場所かもしれません。
(実際私がそうでしたので。。。)


行ってみると、案外楽しかったりします。

いろんな発見があります。


この週末の連休を利用して、お近くの公園を訪れてみてはいかがでしょうか?




最後までお読みいただきありがとうございます。




水真 洋子